咲くことのない花【作品案内】


これはけして恋ではない。

あらすじ

美大生の尚志は、女に興味がない生粋のゲイ。
小説家の未雨は、誰のことも愛さない年齢不詳の女。
一見接点のない二人が出会ったのは、ある著名な画家の事情が裏にあった。女に興味のない男が運命の女に出会う。けれどこれはけして恋ではない。彼らを結びつけるのは、絵と文章。


掲載サイト

※表紙イラストは「街の女の子メーカー」で作成させていただきました。


いただいたレビュー

───解放したいと願う愛。真実に気づき始める時。

【裏表、真実はどこ】
この物語は主人公での美大生が、ある絵本作家と出逢う事で始まっていく。ミステリアスな彼女の心が少しずつ解き明かされ、真実が見えた時主人公もまた少し成長する。彼が心から幸せになれるのはまだ先のことだと思うが、ここで彼の求めているモノも見えてくる。

【確かめたかっただけのはずが】
この物語は、セルリアンブルーとインソムニアを結ぶ物語である。時間の軸としては恐らく前になるのだが、セルリアンブルーでは、この物語で想いを寄せていた相手との交わりがあり、この物語でチラリと触れている彼との物語がインソムニアである。

インソムニアで出てくる彼との出来事が、主人公には棘のように刺さっている。性に奔放ではあるものの、タチである自分にネコを覚えさせた相手自体が気になるのか、単純にネコもイケるのか、それを試すためだったと自分は解釈する。ただ残念ながら、この物語での相手はリベンジという形で少なくとも、快楽はあるということを示してしまったため、インソムニアにて”特別”には繋がらない。
しかしながら、主人公が現在のようになってしまったのには理由があり”呪縛”とも言えるものから解放されない限り、心から誰かを愛したり、その事によって幸福を感じたりするのは難しいと思われる。

【絵本作家の女性】
彼女言葉、気持ちには偽りはないだろう。しかし最後まで読まないと、真実にはたどり着けない。
愛するからこそ、解放したい。
愛とは何も、好きあうことではなく。相手の望む人生へ、自分から解放することも純愛と呼べるのではないだろうか?

深く読まないと分からない部分もあるかも知れないけれど。
この物語を読むことによって、セルリアンブルーシリーズを深く読み解くことが出来ます。
是非、お手に取られてみてくださいね。おススメです。

引用元:crazy’s7様 おすすめBL作品・レビューまとめ

恋とは違う、その想いの答えは?

 人の人生にはいくつかの分岐点が存在すると思います。このお話に出てくる高天原未雨という小説家は正にそこに差し掛かっている時に美大生の柴田尚志と出会い、また尚志も彼女との出会いで人生の気づきを得ることになります。
 とても冷たい心の持ち主のようにも見える未雨ですが、尚志はなぜか彼女に惹きつけられる。自分はゲイなのに。彼女のことを描きたい、この感情は恋なのだろうか?  私も絵を描いていて全く同じ気持ちになったことがあるので、尚志の戸惑いがよくわかります(笑)。同時に彼が同性愛者ということで、未雨との関係性が安易なラブストーリー展開に転がらないところもこのお話の魅力であると感じました。
 私が個人的に思ったのは、尚志が未雨に惹かれたのにはきちんと理由があるということです。氷のような未雨の心の内が明かされた時、読者にも初めてそれが伝わってきます。おそらく尚志は自分でも気づかないまま「心の目」で彼女の隠された本質を見ていたのですね。
「咲くことのない花」という題名のお話ですが、ラストシーンではまるで道端にひっそりと咲いている花を見つけたような、優しくさわやかな気持ちになりました。未読の方はぜひ、その結末を見届けて下さいね。

引用元:光乃えみり様 エブリスタ

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